中国大使館による日本肺炎という記載の解釈について。誤解によるデマなのか、中国の陰謀なのか。

国際問題

 

皆さんこんにちは。

在日中国大使館がHPにて「日本肺炎」なる呼び方をしている、という情報が出て問題になっております。

「中国がまるで日本が発生源であるかのように日本肺炎という名称を広めようとし、責任を日本になすりつけようとしている」という様なツイートがあったようです。

中国大使館がこれに関して「中国語理解の問題から発生する誤解」とリプライし、そこからは「誤解によるデマを広めるな」という意見や、「いや、中国人はそういうことをやる」といった意見もあり、また中国人もコメントしたりしています。

今日はこの問題を取り上げて中国語の解釈などについて解説したいと思います。

新型コロナウイルスの正式名称は

画像引用:geralt

WHO(世界保健機関)は新型コロナウイルスによる肺炎を「COVID-19」と命名しました。

ちなみに「COVID-19」は「Corona Virus Disease 2019」の略称だそうです。

日本では主に「新型コロナウイルス」「新型肺炎」などと呼ばれています。

英語圏では主に「COVID-19」「Novel-Coronavirus」などと呼ばれているようです。

中国では主に「新型肺炎」「新型冠状病毒肺炎」「新冠肺炎」などと呼ばれています。

台湾では全世界に広まった今ですら主に「武漢肺炎」と呼んでいます。

台湾の一部の人は「COVID-19」を中国が作った生物兵器と揶揄して以下のように説明しています。

C=China
O=Output
V=Virus
I=In
D=December

 

新型コロナウイルス(武漢肺炎)は人工的な生物兵器なのか?陰謀論まとめ

武漢肺炎の原因・隠蔽工作についての考察

 

中国が日本肺炎という呼び方を広めようとしている?

画像引用:geralt

結論としては、中国大使館側に日本肺炎と言う呼び方を広めようとする意図はないと言えます。その根拠をここで説明します。

問題となっている在日中国大使館の記事に出てくる新型肺炎に対する呼称は以下の3つです。(原文

新型肺炎…タイトルに1回

新型冠状病毒肺炎…問題の「日本新型冠状病毒肺炎」で1回

新冠肺炎…文中に4回

 

もし「日本肺炎」という名称を広めたいなら、もっと多用しているはずです。

さらに中国は、日本だけではなく世界各国および自国内についても同じような記載の仕方をしていますので、悪意がないことが理解できます。

Twitterより

ちなみに問題となっている在日中国大使館がHPに掲載した文章の内容は、在日中国人に向けたもので、日本政府の方針や緊急連絡先、予防に関する注意事項などをまとめたものです。

 

日本新型冠状病毒肺炎という中国語の解釈は?

画像引用:geralt

続いて中国語の解釈の話をします。

誰が初めに「中国が日本肺炎という名称を広めようとしている」と言い出してこの「デマ」が広がったのか分かりませんが…
これは決してデマではありません

先ほど「中国大使館側に悪意はない」と説明したところですが、「中国が日本肺炎という名称を広めようとしている」と捉えるのも完全に間違いではありません。どういうことかここから説明します。

 

日本新型冠状病毒肺炎=日本新型コロナウイルス肺炎

普通に解釈するとこうなります。

Twitterで中国大使館側が弁明のコメントをしています。

Twitterより

「日本における」という意味で言っている、とのこと。

しかしながら、中国語の性質上、今回のような文章において「日本新型冠状病毒肺炎」は間違いなく次の2通りの解釈ができます。

  1. 日本新型コロナウイルス肺炎
  2. 日本での新型コロナウイルス肺炎

 

「日本新型冠状病毒肺炎だけ切り取るのはフェアじゃない」「文脈から理解できないなら初級レベル以下」とTwitterで批判されたので追記しておきます。

この記事は台湾人ネイティブの監修を受けてます。そしてこの批判は論点がズレてます。

「日本新型冠状病毒肺炎疫情不断变化」までとって見ても同じことです。同様に2つの解釈ができます。

中国大使館の主張や、多くの中国人がコメントしている「誤解だ」というのは理解できますが、それは状況から理解できるからです。純粋に文字に着目した場合やはり2通りの解釈が可能です。

正直これは言ったもん勝ちです。なぜ誤解を避けるため「在日本」のような明確な記載の仕方をしないのか。

そもそもシンプルに「日本疫情」と書けばいいし、2通りの解釈が可能な書き方をするのであれば、台湾のようにかっこ書きで補足すべきです。

中国は配慮が足りないと思います。

日本ですら「武漢肺炎」とは呼ばず、「新型コロナウイルス」「新型肺炎」と呼んでいるのに、中国が「日本新型冠状病毒肺炎」という誤解を招く可能性がある記載をするのは、どう考えてもよろしくないでしょう。

 

中国との間でよく起きる言葉の誤解

画像引用:mohamed_hassan

中国ビジネスでもこういった言葉による誤解がよく生じますが、総じて中国の記載の仕方は曖昧でどっちにも解釈できるようなものが多いと言えます。

これは中国語だけでなく、彼らが英語を使って記載するときにも同じことが言えます。

後から「いや、これはこういう意味だ」ということが非常に多いです。

こういうことの積み重ねが、現在の中国という国の印象を決めている要因の一つだと言えます。

 

まとめ

今回の在日中国大使館がHPにて「日本肺炎」なる呼び方をしている問題について、結論としては中国大使館側に悪意はない、それは他の国や自国に対しても同じように〇〇肺炎という記載をしていることから説明できます。

ただし中国語の性質上2通りの解釈ができるため、明確な記載をせずに誤解を生じさせたのは間違いありません。

ビジネスレベルでもよくある話ですが、公式なお国レベルでこれをやるのは本当にやめて頂きたいです。

 

新型コロナウイルス(武漢肺炎)は人工的な生物兵器なのか?陰謀論まとめ

武漢肺炎の原因・隠蔽工作についての考察